ゴヨウマツ(五葉松)は、庭木・盆栽によく用いられるマツ科の樹木で、一般的な松は二葉ですが、ゴヨウマツは葉が小枝に5個束になっています。
このゴヨウマツも、庭木として植えられていたもので、原爆資料館のヒラドツツジと同じく、池田操さん宅の庭に植えられていたものでした。被爆当時は樹齢17年でした。原爆の熱線を受けましたが、その後、樹勢が旺盛で被爆の痕跡の確認が難しくなっています。
このゴヨウマツは、平成8年の原爆資料館の開館にあわせて、池田さんより寄贈されました。その時、池田さんは「被爆者同様、原爆に耐え戦後を生き抜いた五葉松の老木を多くの方に見てもらいたい」という思いを語ってくださいました。